サックス初心者|日々のスケール練習の効率を劇的にアップさせる方法【後編】~サイクルオブ4th,5th~楽譜ダウンロードあり

前編では、
- 絶対に失敗しないテンポから始める
- 歌う
- スウィングを取り入れる
という、「どう練習するか」についてお話ししました。
まだの方は↓

そして後編のテーマは、
「どんな順番で練習するか」
です。
実はこれ、かなり重要です。
せっかく毎日スケール練習をしていても、
取り組む順番が変わるだけで、
- 続けやすさ
- 理解の深さ
- 上達スピード
が大きく変わります。
今日はその中でも、
サイクル・オブ・4th
サイクル・オブ・5th
という考え方をご紹介します。
ドレミファソラシドの次に、いきなり壁が来る問題
「よし、今日からスケール練習やってみよう!」
と思って、
まずは Cメジャースケール。

ドレミファソラシド。
うん、いい感じ。
意外と吹ける。
「お、自分できるじゃん」
ってなります。
…そして次。
半音上のD♭メジャー(C#メジャー)

ここで急に、
「えっ、難しすぎない…?」
ってなる。
ありませんか?
運指も複雑。
頭もこんがらがる。
♯とか♭が一気に増える。
さっきまで気持ちよかったのに、
急に修行感がすごい。
そして、
「スケールって難しいな…」
で終わってしまう。
でもこれ、
才能の問題でも、努力不足でもありません。
原因はすごくシンプルです。
練習する順番です。
調にはそれぞれ「近い順番」がある
音楽には、
それぞれのキー(調)どうしの“距離感”があります。
たとえば Cメジャーの次に Cを1として数えて5番目の音のGメジャーへ行くと、


7つある音のうちで、変わる音はたった1音。
F が F♯になるだけです。
かなり近いですよね。ほぼ一緒。
さらにその次の Gを1として数えて5番目の音のDメジャーでは、


♯が2つ。
少しずつ増えていきます。
こうやって、
少しずつ景色を変えながら進めることができます。
逆にCの次にいきなり C♯へ行くと、
一気に別世界になります。
だから難しく感じるのは当然なんです。
サイクル・オブ・5th(五度圏)
この「近い順番」で並べたものが、
サイクル・オブ・5th(五度圏)
です。
並べるとこんな感じ。

C → G → D → A → E → B → F♯ …
時計回りに進むと、
♯がひとつずつ増えていきます。
逆回りにいくと、
C → F → B♭ → E♭ → A♭ …
というように、
♭が増えていきます。
つまり、この図は
調号の増え方そのものが見える地図
なのです。
サイクル・オブ・4th(四度進行)も超重要
そしてもうひとつ大事なのが、
サイクル・オブ・4th
です。上の画像の左回りです。
これは、
C → F → B♭ → E♭ → A♭ …
という流れ。
ジャズのコード進行やアドリブでも頻出する、
4度進行。ドミナントモーションにつながる、超重要な流れです。
実際に吹いてみると、
「あ、この動き知ってるかも」
となることがかなり多いです。
スケール練習としてだけでなく、
実際の音楽の中でよく出てくる流れ
として身体に入っていきます。
スケール練習は「指トレ」でもあり、「地図づくり」でもある
スケール練習というと、
つい指のトレーニングになりがちです。
もちろんそれも大事。
でも実はそれだけじゃありません。
スケール練習は、
音の地図を身体の中につくっていく作業
でもあります。
このキーの次はここ。
この響きの隣はここ。
この運指はここにつながる。
それが少しずつ見えてくると、
楽譜を見る景色が変わります。
アドリブも、
曲の理解も、
初見も、
全部つながってきます。
まとめ
後編では、
練習の「順番」の大切さ
についてお話ししました。
スケール練習は、
ただ上から順番に全部やればいいわけではありません。
大切なのは、
理解しやすい順番で、
無理なく広げていくこと。
その助けになるのが、
- サイクル・オブ・5th
- サイクル・オブ・4th
という考え方です。
もし今、
「スケール練習が苦手…」
と思っている方がいたら、
ぜひ順番を少し変えてみてください。
もちろん一気にやる必要もありません。
むしろ1つの調に慣れる前に、次へ次へと一気にやっちゃダメです。
一つ一つ噛み締めるように、自分の体に馴染ませるように、
丁寧に練習できるのが、この順番の良いところです。


練習での使用に限ります。無断転載禁止。
