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サックス サックス初心者・上達の知識

サックス初心者のアンブシュア!とことん丁寧にいい音になるやり方を伝授します!

アンブシュアとは?

アンブシュア(フランス語: embouchure )。楽器のマウスピースを当てた時、咥えた時の口の形のことを意味します。サックス初心者で、まず一番気になるところは、このアンブシュアをどう作ればよいのかというところだと思います。

サックスのアンブシュアには大きく分けると

①シンリップ(Thin lip)・・・主にクラシックや吹奏楽向け。雑味のない綺麗な音。大きな音になりすぎないように、リードの振動を抑制しコントロールするためのアンブシュア。

②ファットリップ(Fat lip)・・・主に、ジャズやポップス向け。ドラムやエレキギターなどに負けないように、リードの振動を最大限に活かすようにするアンブシュア。

①と②の違いは良し悪しではなく、目的の違いにあります。黄色マーカーを引いたように、サックスを演奏する場面や編成、ジャンルによって選択するアンブシュアが変わります。そして、選択するアンブシュアによって、マウスピースやリードも変わりますので、注意が必要です。シンリップ向けのセッティングにファットリップをやっても、気持ちよく音はなりません。

アンブシュアの簡単な作り方

わたくしジュニアは、おもにスムースジャズ、ファンク、ポップスを演奏しますので、②ファットリップを使います。ファットリップのなかにも、細かくスタイルが別れるのですが、今回はもっともオーソドックスかつ、簡単な方法を伝授したいと思います。覚えてもらうキーワードは「あ・え・お」です。

①「あ」

マウスピースにリードをつけ、リガチャーを締めたら、マウスピース上のテーブルのちょうど真ん中あたり。細かく言うと、マウスピースとリードが接地しているところから離れ始めるところですね。

そこに上の歯を直接マウスピースにあてます。

上の歯を当てて、リラックスしてだらーんと「あ」の口を作ります。

②「え」

「あ」の口を作ったら、ゆっくり「え」の口になるように下顎を引き上げてゆきます。

そのまま下唇がリードに当たるところまで。下の歯は下唇の裏側にあります。

※この時下唇を下の歯を覆うように、引っ張るように巻き付けるのがシンリップ。ファットリップは巻きつけないで、自然に下唇がリードにあたり、下の歯が下唇の裏側にくるようにしてください。その状態からリードに圧力をかけることになりますが、まだ圧はかけないでください。当たってるだけ。

③「お」

「え」で上の歯、上唇、下唇(下の歯は下唇の裏、リードには接していない)が締められたら、あとは横から締めます。「お」というように、唇の左右から締めます。上下左右からちゃんと力が加わり、マウスピースを輪ゴムでぎゅっと締めてるようなイメージです。

この「あ・え・お」で作ったアンブシュアで息を入れてみましょう!音がなるはずです!

この時に注意して欲しいのが、下唇の裏側に歯の跡が残るほど顎の力を使って上下の力を強くかけないようにしてください。

最初に言ったようにファットリップの形の目的は、リードの振動を最大限に活かすことなのです。顎の力で噛むように強く押さえつけるとリードの振動は抑制されて、詰まったような音になってしまったり、リードミスの原因になったりします。

文面だけだと伝わりづらいので、動画をぜひ参考にしてみてください。

それでも音が出ない時は?

それでも音が出ない!というとき。

あなたはきっと悪くありません。考えられる原因は症状によって別れます。

症状1:息を入れても、リードが振動した感じがしないで、息だけシューと入っていく。

原因:リードが厚い、硬い。ハズレのリードである。マウスピースと相性があっていない。

音が出ない原因の一番はこれです。ハズレのリード、相性の悪いリードを使っていること。

サックスは個人的には管楽器のなかで、セッティングさえちゃんとしていれば、ダントツで音が出やすい楽器だと思っています。裏を返せば、リードがダメだと本当になりません。リードの番手を落として薄いリードを使うか、リードの種類を変えてみてください。

症状2:リードとマウスピースが塞がってしまって、息が入らない。キーキーなる。

原因:アンブシュアを締めすぎ。リードが柔らかすぎる。

ぎゅっと噛むようにアンブシュアを締めすぎて、リードとマウスピースがピッタリくっついて息が通ってゆく道が閉じてしまっています。この場合は、上下の顎の力より「お」の口で左右からの力を意識してアンブシュアを作りましょう。基本的にゆるすぎても音はでます。強く噛まないと音がでないとか、吹いていて疲れすぎるというのも、悪いセッティングと言えます。

最後に

ちゃんとした楽器、ちゃんとしたマウスピースに相性がちゃんとあっているリードをつけていたら、サックスは簡単に楽チンに音がなります!

上手な人と自分を比べた時に、明らかにあの人はこんなに苦しそうじゃないよな〜って思ったら、全て道具を見直してください。

その上で「あ・え・お」でアンブシュアを作れば解決するはずです。

みなさまのサックスライフが楽しく輝いてゆきますように!

この記事の著者

Juny-a(ジュニア)

サックスプレイヤー。サポートミュージシャンとしては本名の近藤淳也(こんどうじゅんや)名義で活動。同志社大学The third herd orchestraで、山野ビッグバンドコンテストにて最優秀賞、優秀ソリスト賞を受賞。FIRE HORNSのメンバーとして、2014年ビクターエンターテイメントよりメジャーデビュー。2021年に脱退しソロ活動を開始。2022年ソロ1st EP『CPP-EP-』2024年1stアルバム『ROAD to HOPE』をリリース。サックスだけでなく、フルート、クラリネット、パーカッション、作編曲、などマルチな才能を武器に、これまでに、Every Little thing、Kinki Kids、SKY-HI、androp、ずっと真夜中でいいのに、ado、etc...レコーディングやライブ、ツアーサポートも行う。

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